成年後見
2013年5月 29日 水曜日
成年後見人の仕事はいつ終わるのか
こんにちは。大阪市中央区の山田司法書士・土地家屋調査士事務所の山田です。
今日は成年後見の話をします。
表題のとおり、後見人の職務はいつ終わるのか、ということですが、法律上は被後見人の死亡により終了するとなっています。
確かに後見する人がいなくなれば終わるのは当然だと言えます。
しかし、人の一生は亡くなったからといってすぐに終わるわけではありません。
法律上後見人は死亡後家庭裁判所に管理の計算の報告と業務の報告、財産を相続人に引き渡して完了となっていますが、現実にすぐにしなければならないこととして、被後見人の葬儀、火葬、納骨があり、役所にも死亡届出を出し、戸籍に死亡を記録してもらった後、健康保険、介護保険、年金の終了の手続きも必要です。
実際、すぐに相続人に引き渡せない場合も多々あるわけで、死亡したらすぐに相続人にバトンタッチしてはい、終わりというわけにはいかない場合もあるのです。
相続人が行方不明、もしくは絶縁状態で全く協力してくれない場合には後見人に上記の死後事務ができる権限が与えられる等、法律の改正が望まれます。
後見制度も10年経過して、実際の運用上の問題を見直す時期に来ているようです。
投稿者 山田司法書士・土地家屋調査士事務所